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あらすじ
日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるべく、神奈川県知事の号令のもと新設された「東海道マラソン」。県庁職員の音無は日本陸上界の至宝・山城悟のペースメーカー役に、孤独なランナー・甲本剛を起用する。果たして世界最高記録達成はなるか。数多の人間の欲望と情熱を乗せたレースは、まさかの展開に―。箱根駅伝を描いた『チーム』の続編。
(「BOOK」データベースより)
印象に残った言葉
「本当に才能のある選手が完璧主義者になると、どうなるか分かるか?」
「周りが全部敵に見える。敵か、そうでなければ召使だな。黙って言うことを聞く人間には気を許すかもしれないが、余計なことを言ってくる人間に対しては、牙を剥き出しにするだろう」
「誰かのために走ろうなんていう考えは、陸上に対する侮辱ですよ。自分のためだけに走ればいいんです。それ以外は、全部嘘だ。誰かのために、なんて言ってる奴は、自分を欺いている」
感想
「チーム」の続編。
あの箱根駅伝を走った山城を中心に巻き起こる、
ランナーの格好と主催者たちの策略。
なかなかのボリュームで読み応えがありました。
正直なところ、今作のラストの締め方は少し難しい気がしました。
「世界記録」というものを題材に描いた物語なので、
やはりこのまとめ方が正しいといえばそうなのかもしれません。
ただ、どこか 「“本当の結末”を知りたかった」という気持ちもあります。
簡単に言えば、
「読者に委ねられたラスト」
しかし、山城は前作から変わっていなくてほっとしました。
相変わらず意固地で頑なで、
それでいてどこか人間味のあるキャラクター。
やはりあの日、学連選抜として走った箱根は
少なからず山城に影響を与えているようです。
続編の「チームⅡ」も、また読んでみたいですね:)
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