こんにちは、みくろです。
今回は、発売初日に10万部を突破したキングコング西野亮廣さんの書籍、「夢と金」をご紹介いたします。
感想
「この人すごいな…」
一周目をじっくり読み終わり、本を閉じた瞬間に口から出た言葉がこれだった。
ページをめくるごとに、自分の無知さを思い知らされる。
世の中にはこれだけのお金に関する情報があるにもかかわらず、僕はそのほとんどを知らずに生きてきた。
“知らずに”、というより、“知ろうともせずに”、の方が正しいのかもしれない。
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本書で西野さんが記していた言葉が、僕に強烈なボディーブローを叩き込んだ。
“「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。
耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。
「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。
「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ”
幻冬舎「夢と金」より
体がくの字に曲がり、膝をつきそうになる。さらに追い打ちの左フックが飛んでくる。
“お金の問題から目を背けるな。
家族を守りたいなら、チームを守りたいなら、お金について話し合う時間を作れ。
父親なら、母親なら、子供達にちゃんとお金の話をしろ。
自分もわからないなら、そのことを正直に白状して、子供達と共に学べ。
そして、誤ったお金の知識、誤ったお金の道徳観で、子供達の夢を殺し続けるこんな世界を終わらせろ。
この呪いは今日ここで断ち切らなきゃダメだ”
幻冬舎「夢と金」より
脳が揺れる。よろめいた。意識が飛ぶ寸前、ぎりぎり視界に捉えたのは右ストレートの残像だった。
“「お金がない」「お金の知識がない」「お金を作る選択肢がない」・・・・・・。これらがもたらすダメージの大きさを知れ。
これらが生み出す世界の小ささを知り、「自分はまだ何も知らない」ということを知れ。
話はそれからだ”
幻冬舎「夢と金」より
K.O。完全にリングに沈んだ。完膚なきまでに叩きのめされるとはこういうことか。
間違いない。間違いなさすぎる。
生きてきた中でなんとなく感じていて、でも向き合うことが怖くて目をつぶっていた現実。
それが「お金」の問題だ。
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これは冷静に考えれば不思議なことでしかないのだが、「日本ではお金の話をすると、あまりいい顔をされない」。
特に「お金の稼ぎ方」について。
「お金の話」=「汚らわしい」
そういうイメージ。でも実際は、お金がないと人生の選択肢が限られる。
近年、「マネーリテラシー」という言葉をよく聞くのは、そんな凝り固まった不可解なイメージに気付き始めた人が出てきたからなのか、
はたまた「汚らわしい話をしてでも生きていかねばならない」という社会情勢が生んだ偶然の副産物なのか。
どちらにせよ、僕たちは今、「お金に向き合う」という瞬間にようやくたどり着いたのかもしれない。
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ネタバレは避けて本書の概要をお伝えすると、
● 第一章 富裕層の生態系
● 第二章 コミュニティー
● 第三章 NFT
の3部構成。
全体を通してお金について記されています。
そこで皆さんにお聞きしたい。
「お金の話って難しいと思っていませんか?」
僕は即答で「YES」。
しかし、その概念が本書で一気に覆される。
「お金について何も知らないから、難しいと思い込んでいるだけ。
たしかに難しいかもしれないが、知ってしまえば思っているより簡単かもしれない」
私達は知らないものに対して、過大な評価をしてしまいがち。
例えば、隣町のサッカーチームに「将来きっとプロになる」と噂される選手がいたとしよう。
対戦したことも、見たことすらない選手だ。
ただ、その噂を聞いたらどう思うだろう?
「きっとすごいシュートを打つに違いない」
「きっとすごい足が速いに違いない」
そんな勝手な幻想を創り出し、勝手に尊敬し、勝手に畏怖し、勝手にビビり散らかすのだ。
しかし実際に対峙してみると、意外と思ったほどではなかった、なんてことはざらにある話。
(試合はしっかりとぼこぼこにされます)
ということで、まずは相手を正しく知る必要がある。
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話を変えます。率直に僕が感じた西野さんのすごいところ。
「難しいことをめちゃくちゃ簡単そうに伝えられること」
語彙力と表現力の引出の多さが異次元。
お金の話はもちろん、NFTなんてまさにそう。
「NFTとは何なのか説明できますか?」
と聞かれて答えられる人は、日本に何%いるのだろう?
それを知識ゼロの僕にも理解できるレベルで言語化できるのが西野さんで、その魅力がこの1冊に凝縮されている。
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本書はぜひ手に取って、その目で読んで頂きたいので、この辺で。
このままいったらネタバレしかねない。
最後に、僕が皆さんに伝えたいことを記して、この記事を締めようと思います。
「”夢と金”を手に取れ。文字を読め。大切な家族を、友人を守るために、僕らはお金と向き合う必要がある。
知るべきは、ここで記したわずかな知識だけじゃない。
書籍そのものから放たれる、魂を震わすエネルギーをその心で感じて欲しい。お金の話はそれからだ」