【自分を縛る鎖は自分で選ぶ】汝、星のごとく / 凪良ゆう【あらすじ・書評】

こんにちは、みくろです。

今回は、2023年本屋大賞受賞作、凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」をご紹介いたします。

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あらすじ

その愛は、あまりにも切ない。

正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。

ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海（あきみ）と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂（かい）。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。

ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。

(講談社より)

心に響いた言葉

「自分の人生を生きることを、誰かに許されたいの？」

講談社「汝、星のごとく」より

「良い教師と良い大人はイコールではなく、良い大人と正しい大人もイコールでは結べない」

講談社「汝、星のごとく」より

“群れを追放されたって、ここが世界のすべてじゃない。自分を縛る鎖は自分で選ぶ”

講談社「汝、星のごとく」より

「ぼくたちはそういう悩み深い生き物だからこそ、悩みのすべてを切り捨てられる最後の砦としての正論が必要なんです」

講談社「汝、星のごとく」より

感想

「あらすじを読む限り、決して明るい物語ではないのだろうな…」

僕は怖い話や暗い話があまり得意ではない。

しかし、「大賞受賞作を読みたい気持ち」と「気分が下がってしまう作品は避けたい気持ち」がせめぎ合った結果、読書欲に軍配が上がった。

そして読んだ率直な感想は、「読書欲よ、よくぞ勝ってくれた」だ。

“大人が読むべき”王道の恋愛小説

やはり全体を通して、大変であったり辛かったりするような出来事が多かった。

「何が正しくて、何が間違いで、何が幸せで、何が不幸せなのか」

現代の日常にはありふれていて、それでいてどこかオープンでない部分にフォーカスした物語に、気が付いたら目が離せなくなっていた。

その時点で、本作の魅力が僕の苦手を超越したという証明だ。

色々書いてしまうとネタバレになってしまうので避けさせていただくが、本書のあらすじに書いてあるこの言葉が全てを語っている。

“ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい”

講談社「汝、星のごとく」より

自分の幸せは、自分で決めればいい。

人の幸せに関して、他人がとやかく言うものではない。

なぜなら、他人は自分の幸せを保証してくれるわけではないのだから。

お読みいただきありがとうございました。

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