【人生は何度でもある】赤と青とエスキース / 青山美智子【あらすじ・書評】

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読書記録

こんにちは、みくろです。

今回は、2022年本屋大賞第2位受賞作、青山美智子先生の「赤と青とエスキース」をご紹介いたします。

この記事はこんな方にオススメ
  • 日々の生活になんとなく心が疲れている
  • 「そんなことあるの!?」なんて魔法のような繋がりに驚きと感動を感じたい人
  • 青山先生の紡ぎ出す「心温まる言葉の数々」にまだ出会えていない人

はじめに

「エスキース」をご存じでしょうか?

簡単に言いますと、建物やインテリアの設計、または絵画等のデザインをまとめる為の「下絵」のことです。

今回紹介する作品は、この「エスキース」が紡ぎ出す、愛に溢れた魔法のような物語です。

さぁ、感想を綴っていきましょう。

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あらすじ

メルボルンの若手画家が描いた1枚の「絵画(エスキース)」。日本へ渡って30数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく――。2度読み必至! 仕掛けに満ちた傑作連作短篇。

PHP研究所より

心に響いた言葉

なんだってそうだ。スタートさせるのは思いのほか容易なことで、おしまいはいつも、あっけない。難しいのは、続けること。どこが最終地点なのかわからないまま、変わりながら、だけど変わらないで、ただ続けること。

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

「お友達に伝えて。どこにいても何をしていても、いつの世でも、人のやることは同じよ。食べて眠って起きて、好きになったり嫌いになったりするのよ」

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

「こういう人がいいっていうんじゃなくて、この人がいいって思えたら、それが完璧な組み合わせだと思いますよ。人ってみんな、ひとりしかいないんだから」

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

「私もいろいろとしんどいときがあったから。普通のことよ。こんな世の中でまっとうに生きようとしたら、誰だっておかしくなっても不思議じゃないのよ」

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

「もちろん思いっきり生きてるわよ。でも私はね、人生は何度でもあるって、そう思うの。どこからでも、どんなふうにでも、新しく始めることができるって。そっちの考え方の方が好き」

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

「ただ、人生は何度でもあるけど、それを経験できるこの体はひとつしかないのよね。だから、なるべく長持ちさせなきゃ」

PHP研究所「赤と青とエスキース」より

感想

初の青山美智子さん作品。

2022年本屋大賞第2位とのことで、とても話題になっていましたので手に取ってみました。

いやぁ…素晴らしかったです。

私は短編集というものをあまり読まないのですが、これは短編集であり短編集でない。

軽快に読み進めることができ、且つどっぷりと各物語に没入できるという新感覚の作品でした。

なぜそれが実現できたのか、という部分はネタバレになってしまうので、皆様の楽しみの為にもここでは秘密にしておきます。

本書を読み終えられた後、その秘密を紐解きながら、一緒に感想を語り合えれば嬉しい限りです^^

まとめ

いかがでしたでしょうか?

“人生とは長い旅である”

そう表現するのをよく目にしますが、本作を通してまさにそれを体感しました。

「人との出会いと別れは全て偶然や奇跡なのですが、それは時に運命とも呼ばれるのだなぁ…」と。

長い長い旅路の果てに、「この人と出会えて良かった」 と心から思える人は何人いるのだろう?

ストーリー構成から伏線の張り方、鮮やかすぎる回収に個性豊かな登場人物。

青山さんという素晴らしい小説家を知らずに読書を重ねてきたことに悔しさを感じつつ、これから先の読書人生を豊かにしてくれるであろうこの度の出逢いに、感謝の気持ちでいっぱいです。

ご一読いただきありがとうございました^^

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