【人生を有意義にする一番の武器は礼儀だ】グラスホッパー / 伊坂幸太郎【あらすじ・書評】

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読書記録

こんにちは、みくろです。

今回は、伊坂幸太郎先生の殺し屋シリーズ第一作「グラスホッパー」をご紹介いたします。

この記事はこんな方にオススメ
  • 「スリル×ユーモア」の不思議な満足感を体感したい
  • 「伊坂ワールド」に足を踏み入れてみたい人
  • 殺し屋が放つ「心揺さぶる言葉」が気になる人

はじめに

「殺し屋シリーズ」

そう呼ばれる、伊坂先生の人気シリーズ第1巻。 それが本書、「グラスホッパー」。

先に言っておきますが、私はグロ系・ホラー系がとことん苦手です。

そのジャンルには一切手を出しませんし、作中にそういった描写があった場合、全力で読み飛ばします。笑

そんな私が「殺し屋シリーズ」などという物騒なものを読めるのか?

さぁ、その答えも含めて感想を綴ってまいりましょう。

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あらすじ

「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋「鯨」、ナイフ使いの天才「蝉」も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに──。「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!

KADOKAWAより

心に響いた言葉

「やるしかないじゃない

KADOKAWA「グラスホッパー」より

自分はあまりに有名であるから、名乗る必要がない、と思い込んでいる人間は意外に多い。

KADOKAWA「グラスホッパー」より

疑り深い、小心の者は、自らの平穏のために次々と手を打つ。大きく身構えることもしなければ、臨機応変に対応することもない。

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「無関心でいるといつの間にか洪水に呑まれてるんだぞ」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「本当に国を導く人間は、政治家の恰好をしては現われない」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「未来は神様のレシピで決まる」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「穏やかに生きていくほうがよほど難しい」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「人生を有意義にする一番の武器は礼儀だ」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「本当に大事なことは、小声でも届くものだ」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「本当に困っている人間は、大声を出せない」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「今まで世界中で起きた戦争の大半は、みんなが高をくくっているうちに起きたんだと思うよ」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

「自殺する奴ってのが大嫌いなんだ。人間だけだぜ、逃げるように死ぬのは。偉そうじゃねえか。どんなに酷い環境に置かれたって、動物は自分からは死のうとしねえよ。自分たちが生き残るために、他の動物がどれだけ犠牲になったか知ってるからだ。人間ってのは、傲慢だよ。」

KADOKAWA「グラスホッパー」より

“僕は生きてるみたいに生きるんだ”

KADOKAWA「グラスホッパー」より

感想

結論から言いますと、、、

読めました!!!

もちろん、一筋縄ではいきませんでした。

早速序盤から苦手な血の描写がありまして、「うわー…いきなりかー…」と目を細める。

(※ご存知の通り、著者は伊坂先生。想像が掻き立てられまくる秀逸した表現力でございます。)

想像力にめいっぱいフィルターをかけつつ、なんとか読み切り…そこからが圧巻でした。

個性際立つ登場人物の躍動感

ユーモアが織り交ぜられた軽快な会話のテンポ

そして、3人それぞれで始まった物語が一つの収束点に向かって加速していく疾走感

苦手な描写に気を取られる暇もなく(といいますか、そんなことを考えているのが勿体無いほどの物語の面白さ)、あっという間に読破。

本を閉じた瞬間、「…ふう」という大きな呼吸と共に、スッキリとスリルが相まった不思議な満足感に満たされました。

これが「殺し屋シリーズ」ですか。

その名に違わず、僕の心をひと突きにしてくれましたよ。

こんなのが現状あと3作続くなんて、もう読まない理由がないじゃないですか。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

人が人を殺す。

どんな理由があれ、それが正当化されることはあってはならないと思います。

しかし、自分の最愛の人を理不尽に奪われてしまった鈴木の気持ちは、どうしても否定することができませんでした。

そんな彼の心情に思いを巡らせると同時に、プロの殺し屋たちが暗躍する姿に戦慄するんです。

「悔しい…分かる…怖い」

この心の揺れが正しいのかどうか、読み終わった今も分かりません。

読者それぞれが持つであろう答えを、本書を読んでぜひご確認ください。

ちなみに、伊坂作品の中でも随一の人気作となる本作は、映像化もされています。

小説が苦手な方はそちらから入ってみるのもいいかもしれません。

ご一読いただきありがとうございました^^

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